2013年5月27日月曜日

ツツジの季節と日本海中部地震と「ハッシュパピー〜バスタブ島の少女」

秋田に帰っておりました。
田植えの季節であちこちで田植えをしております。

秋田市郊外の田んぼから見えた太平山。車から撮ったからボケボケですが、
頂上付近、まだ雪が残っております。


滞在中、天候に恵まれて日中は汗ばむようなときもありました。
秋田の千秋公園には多くのツツジが植えられていて
ほとんどのツツジが最高の見所を迎えておりました。



この千秋公園、私が幼い頃は奥に動物園もあり
チョイチョイ連れて行ってもらっておりました。
このすぐ近くには県民会館があり、
吹奏楽部時代はここでコンサートだのコンクールだのあり思い出深いところです。

で、ツツジですが赤、薄い紫、ピンク、オレンジだのいろいろな色があるのですが
白い花だけが少し遅いようでつぼみの状態のが多くありました。
これが咲いたら一層美しい光景なんだろうなあと。


この滞在中、日本海中部地震から30年のメモリアルデーを迎えました。
当時秋田を離れ学生生活を送っていた私は地震のニュースを人から聞き
すぐに公衆電話で秋田に電話したのですが繋がらず、
同じく能代から来ていた友人と共に相当アセった覚えがあります。
この地震で秋田県内では83人の方たちが亡くなり、
内、津波で亡くなったのが79人にものぼりました。
ショックだったのは
遠足で海岸に来ていた小学生児童13人が波にさらわれ亡くなったことでした。
テレビのニュースで見たその報道映像は未だに忘れる事ができません。
その慰霊祭などの模様をテレビのニュースで見たけど、
30年前、というよりつい先日のような気がしたなあ。


はい映画。
「ハッシュパピー〜バスタブ島の少女」
観終わってからジワジワくる作品。
現実的な物語なんだかファンタジーなんだかよくわからないけど
子供だろうが大人だろうが生きていく力強さがよく感じられる。

舞台はあまりはっきり説明していないから地球のどっか、でいいのかな?
(アメリカ南部という話もあるけど、不特定にした方が私は好きだな)
原始的でワイルドに暮らす父と娘。
この少女、ハッシュパピーの目線で物語が展開して行く。
なので現実社会の問題が描かれていたり、
少女の幻想の世界も描かれている虚実入り交じった展開。

ワイルドに暮らす世界の方が中心に描かれているので
壁の向こうの現代の文明的な社会(病院とか)が
どこか遠い世界のような気がした。
物質的に恵まれない中、死を身近に感じながらも幸福感ある社会。
物質的には恵まれている私たちの社会と
この映画で描いているように隣り合わせにして比べるとちょっと極端な印象だけど
実際、世界にはこんな所はいくらでもある。
その昔、CMで「しあわせ〜ってなんだっけなんだっけ..」って歌ってたのを思い出した。

監督は若いし今作が長編初監督。
あまりアメリカ映画っぽくないなあと思った。(いい意味で)
将来が楽しみなお方でございます。


2013年5月22日水曜日

「スーパーこまち」乗りたいと「偽りなき者」

先日、銀座TACTでのライブは実に楽しかった...。


次回はホームページのinformationにもある6月19日と
8月1日(木)の目黒「Blues Alley Japan」でのライブでございます。
ぜひのお越しをお待ち申し上げております。


先日東海道新幹線で静岡に行く用事がありまして、
このとき乗った(普通車両ね)現行では最新車両のN700系は
歴代新幹線の中でも名車かもしれませんなあ。

と思いつつ鉄道に乗るのが好きなワタスとしては
秋田新幹線の「スーパーこまち」に一日も早く乗りたいなと思った次第で。

ネットから持ってきた写真で、右は「こまち」左が「スーパーこまち」
見ていると単純にワクワクする外観です。
営業運転前、試験走行のとき
偶然大宮駅に停車していたのを見た事がありますがドキドキしました。
秋田新幹線は、秋田ー盛岡の間は在来線の軌道を使うのでスピード出せません。
これがあまり好きじゃない人も多いのですが鉄道のA面B面を感じられて私は好き。
このままでいてほしい。

チョイチョイ秋田には帰っております。
鉄道で帰るなら「あけぼの」か「スーパーこまち」に乗りたいところですな。
でもいまだスケジュールやその時のフトコロ具合で乗れていない。
今月もまた夜行バスだな。
かつて、東北方面への鉄道が上野発のときは上野駅構内に入ったとたん
東北の香り(雰囲気ね)がした。
(♪上野発の夜行列車♪〜、何回乗ったか。。)
秋田に帰れないとき、その香り(雰囲気ね)をかぎたいあまり、
用もないのに上野駅に行った事もある。。
お盆時期とかに帰ると駅になまはげとかいて、「ウオ〜、まづいぐ帰ってきたなあ〜」
とか言っているわけで、思わずこちらの目頭が熱くなったりしてね...。

でもこの夜行バス、都内発だけど車内に一歩足を踏み入れるとなんだか秋田を感じる。
お客さんの持つ空気もそうだし、バス会社が秋田の「中央交通」だったりすると
まだ新宿なのに車内設備とかの説明が秋田弁。
旅の情緒は残っております。


はい映画。
「偽りなき者」
デンマーク映画。
なんともやりきれない物語だけど映画としてはものすごくいいと思う。
楽しめる。文学的。
ストーリーは上記リンクの公式サイトで見てね。

舞台となったデンマークのたぶん地方都市?田舎?だから起こりうるのではなく
例えば東京のどこかの町内でもありそうなストーリーの流れ。
どこに住んでいようが人の心はそれぞれだし計り知れない。
久しぶりにグッと来る人間ドラマを観た気がする。
ハリウッドだったら結末は違うんだろうなあと思った。

主人公に感情的なセリフを多く言わせないで、
周囲の言動から受ける主人公の様子から、
観ている人にその思いを共有させているようなかんじ。
感情的なセリフは少ないけどたまに言うのでこれがインパクトある。
終盤に向かって主人公の焦燥感、絶望感ある表情が見事です。

主役のマッツ・ミケルセンは「タイタンの戦い」ではどこにいたかわかんなかったけど
「カジノロワイヤル」ですごく印象的だったし、
「シャネル&ストラビンスキー」でも素晴らしかった。
今作でも素晴らしくて「やっちゃったなあ」というかんじ。
ラストシーン、好きですね。
この映画ぜひ観てほしいなあと。
でもくれぐれも言っておきますがハリウッド映画じゃないからね〜。

2013年5月14日火曜日

インターネットラジオと「L.A.ギャングストーリー」

ここんとこ都内は25℃を超す日が出てきましたな。
そんな日の真っ昼間は半袖でいいくらいですがさすがに朝夕はちょっと涼しい。
この気温差で体調崩す人もいるようです。

先月行った福井には越前そばというのがありまして、
福井の三国町で行った「どうぐや」という名の蕎麦屋さんでいただいた、
あげおろしそばってのがすごく美味しかった。
どんなのかはお店のサイトのメニューで見られます。(お店の名前にリンクしてます)


話し変わって、私ipadを持っているのですがそのアプリケーションに、
ただで(これ大事ね)世界の音楽番組を聴けるってのがあります。
最近、ウチではそればっかり聴いております。
Jazz、R&B、クラシック、ラテン...とにかくいろんなジャンルの放送局があります。
さらに70年代や80年代のヒット曲だけの局だのいろいろです。
昼間であれば自分のボロいオーディオにつないでスピーカーを鳴らして、
夜はヘッドホンで自分の世界に浸ったりしてね。

これを書いている今はドイツの放送局が流しているジャズ番組。
ちょうど今はブルーノ・デ・フィリッピというギタリストがかかっております。
初めて聴きました、この方。
自分のお気に入りを聴くのもいいけど
それまで知らなかった人の演奏を聴けるのは、こういった番組ならではと思います。
でもアルバム全部を聴ける訳ではないから、
「ある部分」を聴く事になるけど、
そこからでもスゴみや個性を感じる事はできます。

しばらくはこのインターネットラジオばっかりになりそう。
でもたまにはお気に入りの、例えばマイルスのビッチェスブリューを
夜中にヘッドホンでガンガン聴くってのもストレス発散になるかもね。


はい映画。
「L.A.ギャングストーリー」
1949年のロサンジェルスを舞台にした、
冷酷無情ギャング対チョッと窓際族だけど正義感ある警官チームのドンパチ満載映画。
最初チョッと怖い場面があるけど基本は、正義は勝つんだモンねエンターテイメント。
警察チームの詰めの甘さ等、いろいろと「オイオイ..」とツッコミどころはあるけど
これはエンターテイメントなのだからそこを楽しめばいいのかなと。
悪い連中をやっつける事とか、
危険な恋の行方、身重の女房、老練なガンマン、彼を慕う若い警官...。

警官チーム内の人間関係はあまり深くは描かれていない。
なのでズッシリくる深みみたいのは感じにくいかな。
でもライアン・ゴズリンやジョシュ・ブローリンが演じる個性はよく描かれていたし、
ギャングの親玉役のショーン・ペンは悪役らしく、憎たらしく演じていた。
ヒロイン、エマ・ストーンの
こういったギャングの情婦役みたいのは初めて観たけどよかった。
いい役者が出てます。あ、ニック・ノルティも。(この人、健康状態大丈夫かね...)

この時代を描いたギャング映画だとどうしても
「L.A.コンフィデンシャル」が出てくると思うけど、これとは別モンです。
どちらも楽しめると思います。
ギャング映画、いろいろあると思いますが私のフェイバリットは
「Once Upon a Time in America」
こちらまだの方はぜひ。



2013年5月9日木曜日

ホームページ作り直しました!!と「藁の楯 わらのたて」

このゴールデンウイーク、秋田で演奏の機会がありました。
故郷で演奏できるというのは本当にうれしいモンですな。
一日目はジャズライブハウス「キャットウォーク」で、
二日目は大曲にあるショッピングモールで。
いずれも地元秋田の同じバンドに呼んでいただいての演奏でした。
インストルメントで数曲、歌と共に数曲のステージ。
ショッピングモールの演奏がチョッとだけアップされていたのでご紹介。
http://www.youtube.com/watch?v=4O8ixqByg08&feature=youtu.be

さて昨年のPCクラッシュから止まったままのホームページですが
やっと復活いたしました。
以前のとあまり代わり映えいたしませんが、ド素人のことゆえお許しを。
これを機に何かあれば随時サイトに反映できるので活用したいと思います。
よろしくっ!!!
http://www.kojishiokawa.com

さて、来週15日はブラジル音楽のビッグバンド、
オルケストラ サンバドール オチエンチのライブです。
(この長い名前、ヨッパらうと言えない...)
ぜひともお越しくださいっ!!!

はい映画。
「藁の楯 わらのたて」
漢字とひらがなを併用したタイトル、なんじゃコレは、と観る前に早速ケチをつける。
クリント・イーストウッドの「ガントレット」のようでもあり
ブラピが主演した「セブン」のようでもあり。
でも途中まではそんな「...みたいな」とか思わせないくらい緊張感あった。

人間の倫理観をググッとえぐるような映画。
復讐の是非、命とお金の問題。
終盤近くまでハラハラして観てた。
でも終盤、山崎努が杖ついて出てきてチョッと笑ってしまった。
この監督の作品はそんなに観た事ないけど
「一命」や「十三人の刺客」は大好き。
今作は、ん〜どうなんでしょう〜?

大沢たかおが主演。
カッコいい俳優だけどカッコいいだけじゃない。全力投球してた。
一方、殺人者役の藤原竜也は、これまたカッコいい男ゆえの適役だったけど
憎ったらしい役柄なはずなのにそんなに憎々しく思えなかった。
物足りないなあと。
山崎努や岸谷五朗とかいい役者が出ているのになんだかもったいないかんじ。


2013年5月3日金曜日

カンボジア最終回No.5 part 2と「船を編む」

前回ブログで福井での様子をチョイと書きましたが
もうちょっと書こうかな。

この日は三国町安島の雄島祭りと言うお祭りもありました。
雄島へは橋を渡って行く事ができ原生林の中、見事な椿の木を見る事ができます。
この時期はその橋にずらっと大漁旗と鯉のぼりが。


このお祭り、地域密着であまり観光化されていません。
地元の大湊神社から御神輿が出て町内を練り歩き各氏子の家を周り、
最後はなぜかここ安島の小さな漁港から海に飛び込みます。



ちなみに昨年の模様が
http://www.youtube.com/watch?v=GmmihqF1yzg
いや実にいいお祭りです。
でその夜に安島のお店、ハウスアムメーアと言うところで演奏し、
その時の模様を梅津さんというアマチュアカメラマンの方に撮っていただきました。


多くの方のおかげで温かな一日を過ごす事ができました。
ここ福井の名物に越前そばというのがあり、
何カ所かでいただきましたがどれも美味しかった。
最後に行ったお店がここ


ではカンボジアへ.....
3月26日
「シャワー浴びたいね〜」と誰かが言うとガイドさん「ありますよ」。
聞けばマッサージ店があって、そこにはシャワールームもあるとのこと。
シャワーを浴びてさらにマッサージとは願ったり叶ったりでございます。
いくらかのお金がマッサージ店からガイドさんに行くんだろうけどそんなのどーでもいい。

このマッサージ店で(あ、いかがわしいところではなく、普通のマッサージ店です)、
男性は1階で4人仲良く順番にシャワーを浴び、ゴロンとなりそれぞれ施術を受ける。
たくさん歩いて棒になった足への施術が以外と上手で、心地よくなり眠りそうになる。
でもマッサージを受けて悔しいのは気持ちよくなり寝てしまう事なのだ。
無理に起きていてその心地よさを実感しつつ90分を終える。
一同スッキリしてお店を出る。


その後、シルク製品などを置いてある市内のお土産屋へ連れて行ってもらう。
女性陣のテンションが上がる。


さらにこのシェムリアップで活躍する日本人女性のお店、
アンコールクッキーのお店へ行く。
店内はほとんど日本人観光客。
レジでは現地の女性店員が日本語で日本風の対応。
「〜ドルお預かりいたしました。〜ドルのお釣りでございます...」とか。
どこか不自然さを感じるものの、ここまで社員教育をする
日本人オーナーの気合いの入り方に若干圧倒される。

お店を出ると夕方過ぎていてもう真っ暗。
まだちょっと早いけど空港へ向かう。
まずタイへ行き、そこで成田行きに乗り換える。

空港へ行くと我々の乗る便がキャンセルになっている。
一同動揺する。
一行の一人の女性がチェックインカウンターへ行き交渉し
一つ早い便に全員振替えることができた。
空港へは早めに着く、は大事でございます。

カンボジア、シェリムアップからタイのバンコクまで4、50分。
バンコク到着後、東京行きと名古屋行きとがお別れ。
乗り換え時間たっぷりあって安心。
ビールでも飲もうかと思い構内の売店で缶ビールを買ったら7ドルもしやがった。
怒りのあまり数秒でこのビールをかたずけてやった。

ここまで、お腹の具合はというと、
マッサージ店で一回、お土産屋で一回トイレに行きいずれも残念なまま。
バンコクでも同じ。

成田へは再びタイ航空。CAのオネーさん美人。
またも映画観て、食事してと思ったけど爆睡してしまう。
気流の関係で帰りは行きより短い飛行時間。

成田に着くと雨。そして寒い。
毎日30℃以上のところにいた身にこたえる。
日本に帰る頃には終わっているだろうなと思っていた桜がまだ残っていた。
誠ちゃんの車で送ってもらい帰宅。

初めての東南アジアはいい事ばかりであった。
カンボジアと日本のオーガナイズ、アテンドしてくれた方たちのおかげです。
また行ってみたいな。お腹こわれるのはこまるけど。。

で、そのお腹だけど、下痢が1週間以上続きました。
腹痛、熱もなかったので病院には行かなかった。
ナニやら復調の兆しが見えてもそこからまた少し時間かかったです。
どこの国に行ってもびくともしない体になりたい...。



はい映画。
「船を編む」
松田龍平の主演。この役者ウマいなあ。
辞書を作るドラマと主人公の恋のドラマが同時進行する。

チームとして作業する辞書作りでは
その過程や苦労、登場人物たちの個性をわかりやすく表現している。
ヒューマンな映画も多いイギリス映画では作業の細かい説明はあまりなかったかな。
ブラスバンドの演奏技術、バレエの技術、サッカーの技術、ウイスキーの製造法だの
あまり細かいそれぞれの説明は印象にない。
この映画では辞書作りの大変さを表現することで、
観る方にもそれを共感しやすくしているみたい。
なのでそれに関わる人たちへの感情移入がしやすいのかなと。

恋のドラマの方は宮崎あおいが主導権を持って演じてたような気がする。
主人公の表情のなさと対照的で、それぞれのシーンでの豊かな表情が印象的だった。
いい役者たちがいい個性を発揮していると思う。

辞書完成までの15年間に起こる事柄を大げさに表現しないところがスゴく好感持てます。

「言葉」ってものを題材に人とコミュニケートする事の意味も感じられる映画ですが
音楽ではどうなのかなあ、同じ事もあるなあと。
「音」でコミュニケーションを取るからには音を出さないといけない。
でもいい音、フレーズをたくさん知っているからって
それをドンドン繰り出せばいいってもんじゃない。
また共演者とは音だけに集中するのではなくその体の動きにも注意を払わないといけない。
まず「音」ありきではなく表現への「思い」ありきなのかなと。

そんなに多くの邦画を観ていないけど最近観た中では一番好きです。
ぜひ観てねー!