秋田に数日間帰っておりました。
5月ころの萌える若葉の色もこの時期は一段と濃くなり、
成熟する木々の息吹を感じました。
上旬のある日、母と共に県南にある由利高原へ行きました。
鳥海山を間近に見る事のできる広々とした高原、
だけどこの日はあいにく雲で鳥海山は見えませんでした。
その代わり、この時期に咲き誇るイワシ花を多く見ることができました。
イワシ花、おそらく秋田だけの言い方かもですな。
正しくはタニウツギ。
秋田でイワシの獲れるころに咲くからこの名前になったそうです。
この花を家庭で植えて楽しむ事は秋田では縁起が悪いとされ、
忌み嫌われておりますが、野で咲き誇るこの花を楽しむのはいいようです。
同じこの高原にあるホテルのそばには風力発電の風車がたくさん並んでおります。
母曰く、「オランダみたい」だそうで。
とは言うもののオランダはおろか海外には行った事のない母でございます。
今回は写真を数枚アップしました。
イワシ花、そっぽを向くカエル、水中に見える黒い点々実はすべてオタマジャクシ、
睡蓮の花、オランダ?じゃないけどホテルと風車。
はい映画。
「テルマエ・ロマエ」
浴場大型時代劇ロマン映画(なんだかわからんけど)。
私は銭湯をこよなく愛する者でチョイチョイ行く。
近所の銭湯の休憩所にこの映画の原作となったマンガが置いてあって読んでいた。
物語の視点が素晴らしくて新鮮味ある。
日本映画なのに古代ローマを舞台にしているのでどうなのかなと思ったけど
案外すんなり映画の世界に入れた。
外国人役者のセリフも日本語に吹き替えてあったり、
古代ローマ人の役を演じる濃い顔の日本人役者と、
ことさら薄い、あるいは平たい顔の日本人役者の役柄を分けている。
日本の風呂文化を讃えつつ、でも一方的に日本びいきではなく、
阿部寛演じる古代ローマ人の男気がイタリア人の自尊心をくすぐる気がする。
笑えるシーンが多いわけだけど、
そんなシーンも出演者たちは誰もオモシロオカシク演じているのではなく、
真剣にそれぞれの役を濃く演じているのがよかった。
特に中盤まではそんなシーンが多い。
後半、例えばローマ帝国軍と属州反乱軍との戦いのシーンは
中途半端でもったいない気がした。
後半部分にはネタとして笑えるものは少ないと思うけど
「寅さん」映画的なクスリと笑える場面ももう少し観たかったなあ。
特に戦いのシーンや、市村正親が出ているシーン。
役者たちの若干オーバーな演技がこういった映画にハマってていいなと思った。
一方、上戸彩は彼らに比べるとナチュラルな演技だった。
もう少し濃くてもいいかな〜、と。
劇中流れる音楽「アイーダ」はテンション上げるにはもってこいですな。
テレビドラマみたいな映画もありますが、
これはいかにも映画というかんじでとても好感持てた。
とても楽しい映画でした。
でも映画館だけではなく、皆さん銭湯にも行きましょう!