10月に入ってすぐ、国立劇場で邦楽を聴く機会を得ました。
日本人ミュージシャンのくせに邦楽については...。
今回聴く事ができたのは浄瑠璃など。
浄瑠璃と言えば上方の人形浄瑠璃のことを指すのかと思っておりました。
ここから先は、受け売りでございます...。
「浄瑠璃」は三味線を伴奏の基本とした、物語を語る音楽。
一方、物語性は薄く、例えば男女のあるときの心情などを歌ったものを「唄もの」。
でも時代とともにそれぞれが影響し合い発展し、あるいはそれぞれが融合する。
17世紀、文化の中心地である上方で生まれた音楽が、
時を経て都市らしくなった江戸へと下ってくる。
上方では義太夫節、一中節などが歌われ、江戸では河東節、長唄、常磐津など。
人形劇や歌舞伎など舞台伴奏音楽としても浄瑠璃、唄ものは使用されてきている。
例えば「歌舞伎十八番、助六所縁江戸桜」では、
江戸で生まれ、今や300年の歴史を持つ河東節が使用されている。
この日、私が聴いた「安宅勧進帳」で演奏される長唄では浄瑠璃とが融合した、
音楽的には緻密でドラマチック、感動的なフィナーレを聴かせてくれた。
この日に聴いた河東節、義太夫節、地唄、長唄などは
普段聴く事がないので衝撃的でありました。
機会があればまたこういった伝統芸能に触れたいと思った次第でございます...。
はい映画。
「ツレがうつになりまして。」
うつ病にかかった夫と、彼を支える妻の若い夫婦の物語。
観終わったあとは温かい気持ちになれると思う。
主役の堺雅人も宮崎あおいも好演していると思う。
この病気の辛さ、深刻さだけを表現するのではなく
成長していくお互いの気持ちや夫婦愛が
最後までしっかり描かれているため全体に安心感がある。
音楽もクドくなくいいと思った。
精神病を題材にした作品にはハードなものもあるが
これはハートウォームでいい映画だと思う。
このご時世、メンタルの病気を抱えている人は多い。
自分の身近にもいる。
まだまだこの病気には理解が少ないと思うが
少しでも理解してもらうためにも多くの人に観てほしいなと。
あ、あと出演していた吹越満。
彼も患者役で出ていたけど良くなっていってほしい(映画の中の話ね)。